最近家電量販店やデパートで、「銀聯(ぎんれん)」と書かれたマークを見ることが一般的になってきましたね。中国から生まれた国際ブランドのクレジットカード銀聯は、UnionPayとも呼ばれています。すでに発行枚数では世界トップクラスのカードですが、実際にどんなカードなのか、いまいちよく知らない方も多いはず。そんなみなさんへ、今回はUnionPayとはどんなカードなのかと、国内でも使えるおすすめカード5種類をそれぞれご紹介します!
中国で生まれた銀聯(UnionPay)はどんなカード?
クレジットカードには国際ブランドといって、発行会社のある国だけでなく、世界的に加盟店があるブランドがいくつかあります。その中でも特にシェアの大きいカードを「世界7大ブランド」と呼び、その1つで、最近大きく成長しているのが銀聯(UnionPay)です。
銀聯は電子決済システムを運営する金融会社、中国銀聯が発行しています。他の国際ブランドが独自の企業戦略でそのシェアを広げていったのに対して、銀聯(UnionPay)は中国の最高意思決定機関である「中国国務院」の同意も得て、かつ中国の中央銀行(日本で言うところの日本銀行です)である中国人民銀行も関わっています。まさに、国家プロジェクトのような大きな試みで作られたクレジットカードなんです。
シェア第6位の銀聯、発行枚数は60億枚を突破!?
世界のクレジットカードのシェアでは、世界第6位であると言われている銀聯(UnionPay)。最近では中国以外でも、日本やアメリカ、韓国、シンガポール、ドイツ、フランス、オーストラリアなど世界20カ国に加盟店を増やしています。
しかし、中国銀聯が発表した2015年第一四半期の決済額は、VISAを抜いて世界トップになったとも言われています。発行枚数は60億枚。本場中国でのシェアは90%以上あるということなので、この数字も納得ですね。
中国国内にある銀聯は、デビットカードが基本
クレジットカードを作る際には、信販会社から収入や家庭環境、これまでのクレジットカードの利用歴などをまとめた与信審査が行われます。もろもろの情報をチェックした上で、「この人はクレジットカードを持っても大丈夫だな」と判断され、クレジットカードが発行されるわけです。
しかし、中国ではまだそうした与信審査のシステムが整備されていません。そこで活躍しているのが、デビットカードの存在。デビットカードは口座の残高や利用限度額の範囲内で都度払いのため、与信審査が甘くても使いすぎる、不正利用の心配が少ないですからね。
銀聯(UnionPay)カードは加盟店が増えているのに合わせて、日本でも発行することができます。それが、次に紹介する3枚です。
日本で作れるUnionPayカード① リクルートカード
年会費無料。リクルートカードはVISA、MasterCard、JCB、そしてUnionPayで発行できます。ポイントはリクルートポイントを貯めることができますが、還元率は1.2%。年会費無料のカードは1.0%だと高還元率だと言われるので、これはかなり魅力的です。リクルートポイントはPontaポイントにも交換できるので、ローソンなどでお得にお買い物ができます。年会費無料ですが、海外旅行保険が最高2,000万円、国内旅行が最高1,000万円あり、ショッピング保険も200万円保証されます。
ユーザーの声①
私はドコモユーザーなんですが、リクルートカードからPontaポイントに変換し、それをdポイントへ交換(100ポイント単位)しています。これを活用して、スマホの購入費用として数万ポイント分貯めているので、機種変更時にとても便利です。
ユーザーの声②
リクルートカードは電子マネーのチャージでも、ちゃんとポイントが貯まります。税金支払いで活用できるnanacoのチャージにも使えるので、これが思った以上に役立つんです。Pontaポイントも、実は導入店舗が多いんでいろんなお店で使えます。
こんな人におすすめ!
UnionPay以外でも作れるリクルートカードは、年会費が永年無料なのにポイント還元が優秀という、普段使いにぴったりなカードです。使いどころが非常に多いので、自分なりにポイントの使い道をカスタマイズできます。
日本で作れるUnionPayカード② 三井住友銀聯カード
年会費無料。パンダのイラストがかわいらしい三井住友銀聯カードは、中国への出張・旅行で活躍できる、店頭でのショッピングで使えるクレジットカードです。中国ではシェア第1位のUnionPay。加盟店は2,000万店以上あるので、利用ではほぼ困りません。
ポイント還元率は0.5%と、決して高くありません。18歳以上の学生でも入会できるので、学生旅行のお供に使うこともできます。
ユーザーの声
中国出張時に、宿泊先のホテルで手持ちのクレジットカードが使えず困ったことがありました。その次にまた中国出張した際には、このカードがあったので無事決済も完了。手持ちのカードが使えない場合の保険として、持っておくと安心かもしれません。
こんな人におすすめ!
使い勝手という点で言えば、付帯保険はなく還元率も低いので、日常利用には向いていません。年会費も無料なので、中国出張・旅行が決まった時のサブカードとして検討するといいでしょう。
日本で作れるUnionPayカード③ 三菱UFJ(MUFG)銀聯カード
年会費無料。三菱UFJニコスが発行しているこのカードは、発行時の手数料で別途1,000円(税別)がかかります。還元率は0.5%ですが、海外の銀聯(UnionPay)加盟店でショッピングをすると、ポイント2倍で1.0%になるのが特徴です。
カード自体の有効期間は5年あるので、比較的長期間の旅行や出張にも活躍してくれるでしょう。MUFGカードの海外アシスタントがサポートしてくれる「ハローデスク」を利用できるので、現地情報、ホテル・レストランの予約にも便利です。日本語が通じる病院も紹介してくれるので、万が一現地で体調を崩しても安心です。
三菱UFJ(MUFG)銀聯カードは日本人にとってはクレジットカードという認識ですが、中国の主流はデビットカード。分割払いはできず常に1回払いなので、支払い方式の違いには注意しましょう。
こんな人におすすめ!
三菱UFJ(MUFG)銀聯カードは、MUFGカードをすでに持っている人が中国出張をする時の、サブカードとしての扱いです。三井住友銀聯カードと同じで、中国旅行や出張での保険として用意しておいたほうがいいでしょう。
まとめ
銀聯(UnionPay)は中国で使うとさまざまなメリットがあります。まだまだ伸び盛りの国である中国に行く機会は、もっと増えるかもしれません。もちろん、リクルートカードのように日本国内でも便利なクレジットカードもあります。今後、銀聯(UnionPay)の用途はもっと広がるかもしれませんね。